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スレーブシミュレーション

スレーブシミュレーション機能では、マスターノードから受信したヘッダに対するレスポンスの送信などが可能です。
「Simulation Window」の「LIN Simulation Mode」で「Slave Sim.」を選択すると、スレーブシミュレーション機能が使用できます。

基本操作

スレーブシミュレーションでの設定の流れを説明します。

  1. Simulation WindowでSlave Sim.を選択する
    メニューやツールバーから「Simulation Window」を選択し、「Simulation Mode」から「Slave Sim.」を選択します。
    これにより、スレーブシミュレーション機能が使用可能となります。
Slave Sim.
  1. LIN Response Settingダイアログを開く
    Simulation WindowのAdd New Responseボタンをクリックします。
    これにより、LIN Response Settingダイアログが表示されます。
Slave Sim.
  1. レスポンス情報を設定する
    LIN Response Settingダイアログの「Frame Setting」でレスポンス情報を設定します。
Response Setting

以下に最低限の設定項目と設定例を示します。

項目説明設定例
IDLIN IDを入力します。15
Dataレスポンスデータを入力します。A1 C3
  1. レスポンス情報を登録する
    LIN Response SettingダイアログのOKボタンをクリックします。
    これにより設定したレスポンス情報が登録され、「Simulation Window」のレスポンスリストに表示されます。
Response Setting Slave Sim.

「Simulation Window」のレスポンスリストの一番左にあるチェックボックスをOFFにすると、登録したレスポンス情報が無効扱いとなり、設定したIDのヘッダを受信しても、対応するレスポンスは送信しません。
チェックボックスの状態はモニタリング中でも変更可能です。

  1. モニタリングを開始する
    ツールバーのStartボタンをクリックします(メニューバーの「Command」-「Start」を選択またはF5キーを押下でも可)。
    これによりモニタリングが開始され、登録したレスポンス情報のIDのヘッダを受信すると、対応するレスポンスが送信されます。
Monitor Window

スレーブシミュレーションの画面説明

Slave Sim.
画面メニュー説明補足事項
Response List
(①枠部分)
設定したレスポンス情報を表示します。
Response ID List「Response List」の表示形式を設定します。プルダウンメニューの選択肢と各々の意味合いは以下の通りです。
【Available ID】 レスポンス情報を登録したIDのみを表示します。
【ALL ID】 全てのIDを表示します。レスポンス情報を登録していないIDの行は灰色ハッチング表示となります。
Add New Responseボタンクリックすると「LIN Response Setting」ダイアログが表示され、レスポンス情報を新規登録できます。「Response ID List」を「ALL ID」に設定した場合、「Response List」でレスポンス情報未登録の行(チェックボックスのセルは除きます)をダブルクリックすると、同様にレスポンス情報を新規登録できます。
モニタリング中はレスポンス情報を新規登録できません。
Edit Responseボタンクリックすると「LIN Response Setting」ダイアログが表示され、「Response List」で選択したレスポンス情報を変更できます。「Response List」に登録されているレスポンス情報の行(チェックボックスのセルは除きます)をダブルクリックすると、同様にレスポンス情報を変更できます。
モニタリング中にレスポンス情報を変更することも可能です。
Copy Responseボタンクリックすると「LIN Response Setting」ダイアログが表示され、「Response List」で選択したレスポンス情報を基にして、別のレスポンス情報を新規登録できます。モニタリング中はこのボタンをクリックできません。
Delete Responseボタンクリックすると以下のダイアログが表示され、「はい」ボタンをクリックすると「Response List」で選択したレスポンス情報を削除できます。
削除確認ダイアログ
モニタリング中はこのボタンをクリックできません。
Send Wakeupボタンクリックするとウェイクアップシグナルを送信します。このボタンはモニタリング中のみクリック可能です。

LIN Response Settingダイアログ

レスポンス情報を設定できます。

LIN Response Setting
項目説明補足事項
Frame SettingIDレスポンスのLIN IDを16進数で設定します。設定可能範囲は「00H~3FH」です。設定可能範囲外の値(40H以上)を設定すると、設定値を8ビット分右シフトした値に自動補正されます。例えば「57H」を設定した場合は「05H」に補正されます。
Dataレスポンスのバイト毎のデータを16進数で設定します。設定可能なバイト数は、「ID」に設定したLIN IDと、「Device Setting」の「ID Definition」タブで設定したID定義に基づいて自動調整されます。
Errorレスポンスのエラー有無とエラーの種類を設定します。プルダウンメニューの選択肢は以下の通りです。
None, CheckSum, ShortMsg. (1Byte), ShortMsg. (2Byte), ..., ShortMsg. (8Byte), Framing(Data1), Framing(Data2), ..., Framing(Data8), Framing(CS)
以下のいずれがに該当する場合、設定したエラーは無効となり、「None」を設定した扱いとなります。
- ID定義のデータ長より大きいバイト数の「ShortMsg.」を設定した(データ長2のIDで「ShortMsg. (3Byte)」を指定した場合などが該当)。
- ID定義のデータ長より大きいバイト位置の「Framing」を設定した(データ長2のIDで「Framing(Data3)」を指定した場合などが該当)。
Pattern SettingSource File...ボタンからファイルダイアログで選択した読み込み対象のパターンファイルのフルパスを表示します。読み込み対象のパターンファイルは、フルパスを直接入力して設定することも可能です。
...ボタンクリックするとファイルダイアログが表示され、読み込み対象とするパターンファイルを選択できます。選択したパターンファイルは、Loadボタンをクリックするまでは読み込まれません。
ID Filter読み込んだパターンファイルに含まれているパターンデータの抽出を行うかどうかを設定します。チェックボックスをONにした場合、以下のいずれかにも該当しないパターンデータは無効として扱い、パターンデータリストには表示しません。
- IDが「ID Filter」に表示されている値(このダイアログの「ID」に設定した値)と同じ
- 種別が「Wakeup」
- 種別が「Sleep」
Default Data「Device Setting」の「ID Definition」タブで設定したID定義と、読み込んだパターンファイルに含まれているパターンデータのデータ長が一致しない場合に使用するデフォルトデータを16進数で設定します。
Missmatch DL「Device Setting」の「ID Definition」タブで設定したID定義と、読み込んだパターンファイルに含まれているパターンデータのデータ長が一致しない場合の処理を設定します。ラジオボタンの選択肢とそれぞれの意味合いは以下の通りです。
【Use Default】 該当のパターンデータよりもID定義のデータ長の方が大きい場合、パターンデータの不足部分にデフォルトデータを使用します。
【Ignore】 該当のパターンデータは無効として扱い、パターンデータリストには表示しません。
「Use Default」を設定した場合の一例を以下に示します。
ID定義のデータ長:4バイト
パターンファイルのパターンデータ:08,4C (2バイト)
デフォルトデータ:11,22,33,44,55,66,77,88

上記の場合、パターンデータの3バイト目と4バイト目にデフォルトデータを使用しますので、パターンデータは「08,4C,33,44」となります。
Loadボタンクリックすると、「Source File」に表示されているパターンファイルが読み込まれ、パターンファイルに含まれているパターンデータを「パターンデータリスト」に表示します。
Clearボタンクリックすると、「パターンデータリスト」に表示されているパターンデータを全てクリアします。
Saveボタンクリックするとファイルダイアログが表示され、「パターンデータリスト」に表示されているパターンデータを任意のファイル名でパターンファイルとして保存できます。
パターンデータリスト
(①枠部分)
読み込んだパターンファイルに含まれているパターンデータを表示します。
Pattern Change Triggerパターン変更イベントの発生条件を設定します。ラジオボタンの選択肢とその意味合いについては「Pattern Change Trigger」を参照してください。
OKボタンクリックすると設定したレスポンス情報を保存して、ダイアログを閉じます。
Cancelボタンクリックすると設定したレスポンス情報を破棄して、ダイアログを閉じます。

ダイアログのタイトルバーは、表示時の動作によって表記が変わります。

動作表記
Add New ResponseボタンをクリックLIN Response Setting : New
Edit ResponseボタンをクリックLIN Response Setting : Edit
Copy ResponseボタンをクリックLIN Response Setting : Copy

Pattern Change Trigger

パターン変更イベントの発生条件を設定できます。

Pattern Change Trigger
項目説明
Timer設定した時間が経過するごとにイベントが発生します。
Ext Trigger外部からのポート入力でイベントが発生します。
現在は開発中のため使用できません。
Log Trigger設定したログの検出でイベントが発生します。
Key Trigger設定したキー入力でイベントが発生します。
Timer
Timer
画面メニュー説明補足事項
時間値
(①枠部分)
時間単位と合わせて、パターン変更イベントを発生させる周期を設定します。設定可能範囲は時間単位の設定によってそれぞれ以下となります。
【ms(ミリ秒)】 50~3600000(50の倍数のみ)
【sec(秒)】 1~3600
【min(分)】 1~60
スピンボタンでの変更時は、時間単位に「ms」を設定した場合のみ50ミリ秒単位で増減します。
時間単位
(②枠部分)
時間値と合わせて、パターン変更イベントを発生させる周期を設定します。プルダウンメニューの選択肢は以下の通りです。
ms, sec, min
Log Trigger
Log Trigger
画面メニュー説明
イベント発生条件
(①枠部分)
パターン変更イベントの発生条件に設定したログ情報を表示します。
このエリアをダブルクリックすると「Trigger Setting」ダイアログが表示され、イベント発生条件のログ情報を設定できます。
Edit ボタンクリックすると「Trigger Setting」ダイアログが表示され、イベント発生条件のログ情報を設定できます。

「Trigger Setting」ダイアログの詳細については、「Trigger Setting設定ダイアログの画面説明」を参照してください。

Key Trigger
Key Trigger
画面メニュー説明補足事項
メインキー
(①枠部分)
イベント発生条件とするキーを設定します。プルダウンメニューの選択肢は以下の通りです。
None, A, B, ..., Z, 0, 1, ..., 9, F1, F2, ..., F12, SPACE
メインキーに「None」を設定した場合、キー入力によるイベントは発生しません。
サブキー
(②枠部分)
メインキーと組み合わせてイベント発生条件とするためのサブキーを設定します。プルダウンメニューの選択肢は以下の通りです。
None, Alt, Ctrl, Shift
サブキーを使用しない場合は「None」を設定してください。
サブキーのみでのイベント検出はできません。