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製品構成と機能概要

製品構成

本製品は、MicroPeckerX CAN FD Analyzer《S810-MX-FD1/S810-MX-FD2》のMicroPeckerX Control Softwareに機能追加するプラグインです。
MicroPeckerX CAN FD Analyzer《S810-MX-FD1/S810-MX-FD2》と一緒にご利用ください。

MicroPeckerX メッセージ認証機能プラグイン

Security.dll
Security.dll

MicroPeckerX CAN FD Analyzer

MicroPeckerX本体
MicroPeckerX本体 1台
USBケーブル
USBケーブル 1本
MicroPeckerX Control Software

MicroPeckerX Control Software(GUIアプリケーション)


※ サニー技研Webサイトからダウンロード

同期ケーブル
同期ケーブル 1本

製品の機能概要

本製品は、以下の機能を提供します。

機能概要
メッセージ認証設定CAN/CAN FD通信の各チャンネルおよびCAN ID単位で、メッセージ認証機能(MAC/FVなど)を詳細に設定できます。
JASPAR仕様/カスタムプロファイルに対応。
モニタリング・ログ表示認証付きメッセージの送受信状況や検証結果(OK/NG)、各種パラメータ(MAC、FV、Payloadなど)をリアルタイムで表示・記録します。
セキュリティ設定管理セキュリティ設定内容をファイルとして保存・読込可能。複数プロジェクトや複雑な設定の管理が容易です。
コールアウトDLL連携ユーザー独自の認証アルゴリズムやパラメータ生成ロジック(MAC鍵・FV生成等)を外部DLLで組込むことができます。
JASPAR仕様対応JASPAR標準のメッセージ認証フローやカウンター構造に準拠した設定・検証が可能です。
エラーメッセージ表示設定値異常や認証エラーなど発生時に詳細なエラーメッセージと対処法を表示します。
設定情報の一括管理・一覧表示設定済みのCAN ID一覧、各種認証パラメータをGUI上で一括管理・確認できます。

動作環境

メッセージ認証機能の動作環境は以下の通りです。

項目内容
OS (※1)Windows 11(64bit)、Windows 10(64bit) (※2) (※3)
CPU (※1)下記を全て満たすIntel社製またはAMD社製のx86プロセッサ
・Core i3/Ryzen3以上(Core i7/Ryzen7以上を推奨)
・AES-NI、AVX2命令を有する (※4)
ハードディスク10Gbyte以上の空き容量 (※5)
メモリ (※1)8Gbyte以上(16Gbyte以上を推奨)
USBポートUSB2.0(Hi-Speed)対応で、ポート数が接続するMicroPeckerX数分必要 (※6)
画面解像度1920×1080以上を推奨
その他モニタ、キーボード、マウス

※1: あらかじめ「System Checker」を使用して、上記の動作環境を満たしていることを確認してください。 ※2: 省電力機能を持つPCの場合、本製品使用中にPCのスリープ、ハードディスクの停止、CPU クロックの低下が発生しないように設定してください。
※3: 仮想環境での動作は未サポートです。
※4: Intel コアプロセッサ 第4世代以降などが該当します。
※5: 長時間のモニタリングをする場合、十分なハードディスクの空き容量を確保してください。
※6: 外付けのUSBハブを用いて接続する場合は、必ずセルフパワー対応機器を選定いただき、外部より電源を供給した上で接続ください。
  USBハブをバスパワー駆動で接続した場合、動作しない、または不安定になることがあります。

System Checkerで確認

MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインのご使用前に、以下のSystem Checkerツールで動作可能CPUであるかを必ず確認してください。
動作環境を満たしていない場合は、「Security Window」に「This computer doesn't meet system requirement」と表示され、メッセージ認証機能を使用できません。

System Chekerダウンロード

以下のリンクボタンから製品サイトのSystem Checkerダウンロード項目へ飛べます。
フォーム入力後、System Checkerのダウンロードリンクがメール送信されます。

System Checkerダウンロード

System Checker使用方法

System Checker

用語説明

本書で使用する用語の説明を以下に記述します。

用語説明
CANController Area Networkの略称。車載ネットワーク用に開発された通信プロトコル。ISO 11898で規定された国際標準規格。
CAN FDCAN with Flexible Data-rateの略称。CANを拡張し、より高速・大容量のデータ送受信を可能にした通信プロトコル。ISO 11898-1:2015として標準規格化。
MicroPeckerX車載通信インターフェースを搭載したハードウェアシステムの総称。データ取得や解析など、アプリケーションと合わせて使用する。
ArbitrationCAN フレームの先頭にある識別子(ID)フィールド。複数ノードが同時に送信要求を出した際、ID の大小で優先度を決定し、バスの占有を制御する。
PayloadCAN フレーム内のデータフィールド。実際の生データ(シグナル値)を格納する部分で、最大 8 バイト(CAN)または 64 バイト(CAN FD)まで送受信できる。
ChChannel(チャンネル)の略称。CANバスの物理的または論理的な通信路を指す。
MicroPeckerX では複数の Ch(例:Ch1-1, Ch1-2)を使い、それぞれ独立してデータの送受信を行うことができる。
GWGateway(ゲートウェイ)の略称。異なる通信プロトコルを持つネットワーク間でデータを中継する機能を備えた機器またはソフトウェア。
モニタリングCANバスから取得したデータをGUIアプリケーション上にリアルタイム表示。
ロギングCANバスから取得したデータをテキストファイル(.csv )形式でPCの指定フォルダに自動保存。
メッセージ認証ネットワークを通じて伝送されたメッセージについて、送信元が正しいこと(なりすまし防止)と、内容が途中で改ざんされていないことの両方を確認する仕組み。
MACメッセージ認証の際、送信元や改ざんの有無を確認するための情報(メッセージ認証子)。「Message Authentication Code」の略。
FVMACの生成時に、入力となるメッセージが常に異なる値となるように設けられたカウンター値。「Freshness Value」の略。
CMAC/AES-128メッセージ認証で使う暗号化アルゴリズムの一つ。CMAC(Cipher-based Message Authentication Code)は、AES-128(128ビット長の共通鍵暗号)を使ってMAC値を生成する方式。メッセージが改ざんされていないか、高速かつ安全に検証できる。
セキュリティプロファイルAUTOSAR SecOC(Secure Onboard Communication)で定義される、セキュリティ機能(例:メッセージ認証)を実現するための一連の設定値や仕様の組み合わせ。プロファイルごとに、認証方式、MAC生成手順、Freshness Valueの管理方法、データ配置などが定義されており、車載ECU間で統一したセキュリティ通信を行うための基準となる。
Prefix/Postfix認証用MAC生成時に付加される前置(Prefix)、後置(Postfix)のデータ要素。認証強度や仕様によって内容や長さが異なる。
ElementPrefixやPostfixを構成する細かなデータ要素。要素ごとにビット位置や長さ、値の初期設定ができる。
JASPAR高度化・複雑化する車載電子制御システムのソフトウェアやネットワークの標準化及び共通利用により、開発の効率化と高信頼性確保を目指して設立された一般社団法人。「Japan Automotive Software Platform and Architecture」の略。